この記事では、モイーズ監督の下、2022-2023シーズンにECLを制したウェストハムの、最新のフォーメーション、スタメン、序列、戦術、戦力等を徹底分析します!
基本情報
クラブ名 (日本語表記) | ウェストハム・ ユナイテッド |
クラブ名 (英語表記) | West Ham United |
愛称 | ハマーズ アイアンズ |
所属リーグ | プレミアリーグ |
ホームタウン (人口) | ロンドン (約900万人) |
ホームスタジアム (収容人数) | ロンドン・スタジアム (6万人) |
監督 (国籍) | デイヴィッド・モイーズ (スコットランド) |
ライバルチーム | ミルウォール |
フォーメーション(スタメン)・序列
基本フォーメーション
GKの序列
リーグ戦の守護神をアレオラが務め、カップ戦の守護神をベテランファビアンスキが務めます。
高いレベルのGKを2人揃えていますが、ファーストチョイスはアレオラです。
DFの序列
CBはモロッコ代表のアゲルドとズマがファーストチョイス。マブロパノスもバックアップの一番手としてコンスタントに出場機会を得ています。
4番手CBのオグボンナを含めたこの4人はいずれも190cmを超える長身CBです。
RSBはコーファル、LSBはイタリア代表エメルソンが序列の一番手。バックアップを若手のジョンソンとベテランクレスウェルが務めます。
MFの序列
今シーズンライスが抜けたCMは、ライスの後釜としてアヤックスから獲得したアルバレスと、昨シーズンからレギュラーを務めるソウチェクのコンビが鉄板。バックアップには冬の移籍でマンCから加入したフィリップスが控えます。
RSHはボーウェンが不動のスタメン。
アントニオが不在の際はボーウェンがCFを務めることが多く、その際はRSBが本職のジョンソンや2列目をどこでもこなせるクドゥスが穴を埋めます。
LSHはパケタとクドゥスが共に高い評価を得ていますが、現在はパケタが負傷離脱中のためクドゥスがレギュラーを務めています。
トップ下は今夏加入のウォード=プラウズが不動。セットプレーを武器とするウェストハムには欠かせない選手です。
ウォード=プラウズをCH起用する際は、トップ下にパケタ又はクドゥスを起用します。
FWの序列
エースのアントニオが序列の一番手です。
本職がCFのバックアップはベテランイングスと若手のムバマがいますが、監督の信頼を完全に得るまでには至っておらず、リーグ戦などでアントニオが不在の際は、ボーウェンがCFを務めることが多いです。
戦術・戦力分析
監督・戦術完成度:B+
就任7年目を迎えるモイーズ監督は、後方で守備ブロックを形成し、ロングボールを多用する戦術を好みます。
ハイプレスで積極的にボールを奪いにいくという現代のトレンドとは異なる戦術ですが、2022-2023シーズンはこの戦術で欧州コンペティションであるECLを制しました。
戦術の完成度は高く、監督の戦術にあった特長を持った選手がチームの中心を担います。
戦術が徹底されている反面、戦術の柔軟性には課題があります。
守備力:B
ウェストハムは守備において、低い位置でブロックを形成し、相手の攻撃を崩させないことを重視しています。このため、リスクを冒して後方からビルドアップを行うことは少ないです。
長身のCB陣を中心に、ラインを下げて相手の攻撃を粘り強く跳ね返し、チャンスを窺います。
ただし、ボールを常に支配される事が多い戦術のため、一度崩れると大量失点を喫することがあります。
特に2023-2024シーズンは大量失点を喫する試合の割合が多くなっており、堅守の立て直しが求められています。
ボール支配力:D
ウェストハムはポゼッションには拘らず、素早い縦パスやロングボールで攻撃の起点を作ることを狙っています。
2023-2024シーズンのプレミアリーグの平均ボール支配率は40%程度です。
ただこれはボールを保持したいのにできないというよりは、ビルドアップ中にボールを奪われてカウンターを受けるリスクを減らし、後方にブロックを形成していない状況で攻撃を受けるリスクを減らす事に拘っている結果と言えます。
得点力:B+
ウェストハムの主な得点パターンはセットプレーとサイドへのロングボールからのクロスです。
司令塔ウォード=プラウズのプレースキックは世界最高峰の精度を誇り、彼の右足からフィジカルに優れた選手達に合わせる形で多くのチャンスとゴールが生まれています。
また、ロングボールをフィジカルの優れた選手に合わせ、競ったボールをSBが拾ってクロスを中に合わせる形もウェストハムの鉄板の攻撃パターンです。
ただし、守って反撃、というパターンに終始するため、攻撃の多様性に欠けるという課題もあります。
選手層:B
ウェストハムは選手層は、ELとリーグの両立を考えるとやや物足りないといえるかもしれません。
ボランチのフィリップスなど、レギュラーと遜色ない能力を持つ選手がバックアップに控えるポジションもありますが、ウォード=プラウズやボーウェン、ワトキンスなど、戦術の中核をなす選手と同じ特長を持つバックアッパーが不在のポジションも少なからずあります。
総合評価:B
選手一覧(ポジション・序列・国籍)
POS | 背番号 | 選手名 | 序列 | 国籍 |
---|---|---|---|---|
GK | 1 | ウカシュ・ファビアンスキ | 準主力選手 | ポーランド |
GK | 23 | アルフォンス・アレオラ | 主力選手 | フランス |
GK | 49 | ジョセフ・アナン | CP戦等要員 | イングランド |
CB | 4 | クル・ズマ | 主力選手 | フランス |
CB | 15 | コンスタンティノス・ マヴロパノス | 主力選手 | ギリシャ |
CB | 21 | アンジェロ・ オグボンナ | 準主力選手 | イタリア |
CB | 27 | ナイフ・アゲルド | 主力選手 | モロッコ |
RSB | 2 | ベン・ジョンソン | 準主力選手 | イングランド |
RSB | 5 | ヴラディミール・ ツォウファル | 主力選手 | チェコ |
LSB | 3 | アーロン・ クレスウェル | 準主力選手 | イングランド |
LSB | 33 | エメルソン・ パルミエリ | 主力選手 | イタリア |
DM | 11 | カルバン・ フィリップス | 準主力選手 | イングランド |
DM | 19 | エドソン・ アルバレス | 主力選手 | メキシコ |
DM | 28 | トマーシュ・ ソウチェク | 中心選手 | チェコ |
CM | 7 | ジェームズ・ ウォード=プラウズ | 中心選手 | イングランド |
OM | 10 | ルーカス・パケタ | 主力選手 | ブラジル |
RWG | 17 | マクスウェル・ コルネ | CP戦等要員 | コートジボワール |
LWG | 14 | モハメド・クドゥス | 主力選手 | ガーナ |
LWG | 20 | ジャロッド・ ボーウェン | 中心選手 | イングランド |
CF | 9 | マイケル・ アントニオ | 中心選手 | イングランド |
CF | 18 | ダニー・イングス | 準主力選手 | イングランド |
CF | 45 | ディヴァン・ムバマ | CP戦等要員 | イングランド |
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